夕食にのぼる頻度が高いものに、牛乳煮がありました。理由は、父の好物だから。「何が食べたい?」と父にきくと、必ず牛乳煮かさつま汁という答えが返ってきました。
そのものズバリのネーミングの牛乳煮は、祖母(父方)のオリジナルだそうです。大正生まれの祖母には、洒落た横文字のネーミングが思い浮かばなかったのでしょう。父は長男なので、父の両親と一緒に暮らしていました。母がお嫁に来てからは、料理は母の仕事となり、祖母はリタイアし、母に我が家の味、我が家の料理を伝授したそうです。
この牛乳煮は、具材を牛乳だけで煮込むという、シンプルでありながらコクがあり、シチュー系なので身体も暖まり、お腹も満足の一品。でも、あの時代、牛乳は高価なものだったでしょうから、かなり贅沢な一品だったと思います。
ずいぶん前(20年前くらい?)に母にレシピを送ってもらいましたが、作ることなく今まで来てしまいました。日本に里帰りしても食べた記憶が無いので、最後に食べたのはいつだったんでしょうね〜?
そこで、懐かしい牛乳煮を再現してみました。
具は、豚肉、ジャガイモ、タマネギ、人参、干し椎茸。
これらを牛乳で煮込むだけです。
あまりに簡単なので拍子抜けしました。実は、祖母の手抜き料理だったのかもしれません(笑)
ポイントは、干し椎茸を使うこと。いい旨味が出て、味に深みが出ます。
しかし、昔食べた味と違う....
どうやら、低脂肪の牛乳を使ったせいだったようです。
今は低脂肪、無脂肪等いろいろな種類の牛乳がありますが、昔は牛乳と言ったら牛乳しかなかったんですから。生活がシンプルだったんだな〜。
こういったシチュー系の料理にはパンが合いそうですが、うちでは「ご飯」のおかずでした。それが「牛乳煮」という漢字3文字の名前の由来かもしれません。
1 件のコメント:
はじめまして。
studio r (スタジオアール)という食写真専門のギャラリーウエブサイトを主宰しているReikoといいます。
studio r (スタジオアール)は、ビジュアルに重点をおいた新しい形の食サイトです。ブロガーさんから投稿される素敵な写真を毎日掲載。よかったら一度ご覧くださいね。
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もし既にご連絡させていただいていたら失礼いたしました。
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